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初稿 2012-5-15 記
最新記述:2017-02-18 (土) 00:00:00 訂

サヤ取り講座第13講 鞘取聴牌機能

「鞘取自動シュミレーション機能」に続く待望の「鞘取聴牌機能」が完成しました。

本講は、「鞘取MASTER Ver120515 聴牌機能完成記念エディション」を対象に記述しております。

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今時流行らぬマージャン用語の「聴牌」を持って来ましたが、中々これに代わる・適した用語が見つからないですね。

鞘PAIR銘柄の鞘仕掛けに適した鞘状況を発見する鞘仕掛のトリガー(引き金)並びに、仕掛け(売買)中の鞘PAIRの決裁に適した鞘状況を発見する鞘決裁のトリガー(引き金)のことですが、「聴牌」「聴牌る」は言い得て妙ですね。

私自身は、遥か彼方の昔に麻雀の世界からは足を洗っております。
代わりに枝雀師匠の世界に浸って居ましたが、師匠が亡くなられて大分と経ってしまいましたね。
今では雀100までの世界に浸っております。

鞘取聴牌機能

扨、「鞘取シュミレーション機能」では、特定鞘PAIRの特定期間での「鞘仕掛・決裁」の期間成績とその年間換算成績を検証するものでしたが、「鞘取聴牌機能」では、特定期日に於ける指定銘柄リストの中の鞘PAIRの「鞘仕掛条件」・「鞘決裁条件」の達成を検出して銘柄抽出するものです。

過去の期日を指定して実行した時は、「サヤ取り講座第7講 鞘仕掛・増玉・決裁」でご紹介した機能で、鞘仕掛に連動して、「目標鞘」「増玉鞘」或いは「撤退鞘」を表示するので、その後の鞘の値動きでの仕掛け成就の状況が一目で見られます。

又、カーソルを移動して宛がう事により、値洗い機能によるカーソル期日での実際の利益額・利益率が確認できます。

鞘取りに適した銘柄PAIRの発見には、「鞘取シュミレーション機能」よりも「鞘取聴牌機能」の方が効用が大きいかと思われます。

この様にして、抽出選別した鞘PAIRを順次、「F6鞘注目銘柄」「F7鞘買候補」「F8鞘仕掛候補」へと絞り込んで行きます。

「鞘買候補」「鞘仕掛候補」が揃って来たら、期日指定を「本日」に指定して「鞘取聴牌機能」を行うと、最新株価期日での「仕掛聴牌銘柄PAIR」が選び出されます。

即ち、発注候補ですね。

「仕掛候補銘柄PAIR」の中から実際に仕掛ける銘柄を選別して、明日の寄り付きで成行き発注を出します。

鞘組合せで選び出された鞘基礎銘柄から直接選出発注する事も可能です。

鞘取りは、現物買い・信用空売りの2つが同時に必ず売買成立するように、原則として成行きで発注します。

午後3時半以降に株価をDownLoadして、分析をして、取り組み中の鞘Pairの決裁の可否と新規発注Pairを決めて、明日の朝一番の寄り付き成行き発注をします。

「仕掛聴牌銘柄PAIR」の中からどのPAIRを選ぶかは、中々に難しい所ですが、「鞘取聴牌機能」を実行すると、「鞘取MASTER」はその銘柄PAIRが各種鞘仕掛け手法のどの手法に合致したのかを示してくれます。

更に「鞘取MASTER」は「鞘取聴牌機能」実行指定手法を総当りで検証するので、複数手法をヒットした場合は、ヒット手法の多い順に銘柄PAIRをSORTして呼び出し表示してくれます。

必ずしも、沢山当たれば成功率が高いかどうかは、今後の実証検証の課題ですが、銘柄選択の大きな指標になるものと期待されます。

仕掛決裁検出指定

「仕掛決裁検出設定」画面呼び出し

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チャート画面のメニュー「F2Sym」のサブメニュ「仕掛決裁銘柄検出(Q)」で「仕掛決裁検出設定」画面が表示されます。

Cntrl+「F2」Keyでも呼び出されます。

一番便利なのは、鞘チャート画面で直接「Q」Keyですね。

「Q」に特段の意味は有りません。(空いたKeyがもう無かったので)

仕掛け決裁聴牌銘柄のチェック(CHQ)の「Q」とでも覚えてください。

「Q」Key2回の「Q」「Q」で呼び出して閉じるの連続操作が出来ます。

チャート画面で常用する呼び出し画面は、

  • 「Q」Key:「仕掛決裁検出設定」画面
  • 「D」Key:「鞘シュミレーション設定」画面
  • 「N」Key:「鞘仕掛設定」画面
  • 「T」Key:「定数設定」画面

ですが、何れも呼び出しKeyの2度打ちで、「呼出」「解除」が出来ます。

これら4画面は、鞘チャート画面を経由せずに相互に呼び出すことが出来ます。

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実施期日

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仕掛・決裁の聴牌の検出を行う期日を指定します。

通常は、本日を指定して明日の発注の為の分析を行います。

過去期日を指定して、過去の鞘取りのシュミレーションが出来ます。

本日ボタン

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検索実施期日を最新株価期日に表示します。

当日の株価を取得後に、本日ボタンで最新株価期日を指定して「仕掛決裁検出」を実行すると、現在仕掛け実行中の銘柄で明日の初値での決裁・増玉・撤退の対象となる鞘PAIR、及び明日の初値での仕掛発注の対象となる新規銘柄が選び出されます。

年初・前年・次年ボタン

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実施期日を前年同日や翌年同日に指定します。

年初ボタンは、同年1月1日に指定します。

年初に指定すると前年ボタンとなり、前年同月同日を指定します。

次年ボタンは、次年同月同日を指定します。

翌日ボタン

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実施期日を1日翌日に指定します。

例えば、或る年月の1日から月末までの毎日を聴牌シュミレーションする時に、1日づつ実行期日を繰り下げて行なう時に便利です。

其の他の任意の期日は、年月日コラムの右の▼ボタンをクリックして指定して下さい。

決裁実行

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鞘取りでは、極力利益を確保・損失を縮小することが望まれます。

新たな仕掛けよりも、現在手持ちの仕掛け銘柄の決裁、或いは利有らざる時の撤退が重要ですので、「決裁実行」指定コラムを先に(上部に)設けています。

決裁対象銘柄

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実発注を行って鞘取組みを仕掛けた時は、その銘柄PAIRを「F9保有登録」で保有銘柄リストに登録を行います。

よって、決裁対象リストは、「保有銘柄リスト」となります。

保有登録前の仕掛け済み銘柄がある場合も考えられるので、「仕掛銘柄リスト」も指定可能としています。

目ぼしい鞘銘柄を実売買はしないけど結果を追い掛けたい時などは、積り売買で「仕掛銘柄リスト」に登録して決裁トリガーを検出するという使い方も出来ます。

目標達成・目標刻

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鞘取り仕掛実行時の目標利益を達成・上回った鞘PAIRを検出します。

目標利益は、鞘取り仕掛け時の買資金額と売資金額の合計の2分の1に対する目標刻みを%として整数指定できます。

目標刻の標準値は10%としていますが、今後の検証・検討課題です。

通常の鞘取り手法では、買資金額と売資金額の合計額に対する%としているものが多いようですが、買資金額は実現金資金額ですが、売資金額は、買い代金又は差し入れ保証代金・株式を担保とする借り入れ金額で、現金ベース的には虚数です。

投入資金絶対額に対する利益率としては、実現金ベースでの利益率を用いるべきでは無いかと考えています。

但し、買資金額と売資金額とは、近似しますが差異があるので、その平均値を基礎額としています。

「鞘取MASTER」での目標刻み10%は、一般手法での20%に相当することとなります。

薄利年利1・薄利年利2

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目標達成は、目標刻・額を達成しても仕掛から決裁までの期間が長期となる場合は、年間換算利益額・利益率は薄いものと成ってしまいます。

この為、少し利益額が低くても短期に利益達成し、年間換算利益額・利益率の大きい成果が得られる場合も決裁実行の対象としてみました。

小額でも、直ちに年間換算利益の大きい利益を得て、次々に直ちに次の仕掛けを行い、回転商いで大きい年間利益を得るのが鞘取りに適した手法です。

  • 薄利年利1標準値
    目標利益率5%、年換算利益率300%を一つの目安(標準値)としてみました。
  • 薄利年利2標準値
    目標利益率8%、年換算利益率100%を一つの目安(標準値)としてみました。
    (年間利益率100%とは、1年で資金が2倍に成ることです。)

いずれも今後の検討課題です。

増玉実行

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鞘が「増玉刻み」だけ逆行した時に、増玉実行銘柄が検出されます。
「増玉刻み」の%の設定手法は、「目標刻み」と同じです。

増玉回数は、特に設けていないので、増玉が既に実行されている場合には、仕掛鞘と前回増玉鞘との平均鞘に対して「増玉刻」だけ逆行した時に、増玉実行が検出されます。

増玉は、仕掛けと同株数の買いと空売りを同時に行ないます。

複数回行なうと、取引株数・投資額は2倍・3倍・4倍と大きくなっていきます。

それに伴って、損失額も2倍・3倍・4倍と大きくなっていきます。

この心理的負担に耐えられますか?

一般に増玉は、鞘取りでの逆行への対処として並びに更なる利益拡大の手法とされていますが、有効・効果的ではあるけれども危険性も大きいといえます。

カジノでのギャンブル必勝法で負けたら倍・倍で張っていく必勝法がありますが、理論的には正しい必勝法ですが、実際には実行不可能な必勝法です。

米粒を今日は一粒、明日は二粒、と毎日倍粒で秀吉から日本全国の米を貰い損ねた曽呂利新左衛門の手法でもあります。

尚、増玉を打った時は、新しい仕掛け鞘は仕掛と増玉の平均値となり、そこまで鞘が回復した時に利益はトントンとなります。

新しい利益目標はこの平均値に対して敷かれます。

新しい増玉目標もこの平均値に対して敷くことも可能ですが、チマチマ何度も増玉を打つことなり、ギャンブル必勝法に落ち込む事ともなりかねないので、平均値に対してではなく打った増玉に対して新しい増玉目標を敷く方式に聴牌技法では改めました。

「サヤ取り講座第12講 鞘取自動シュミレーション」の増玉も同じ方式に改めました。

撤退実行

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「時に我利有らず」の時には潔く撤退をして、新しい取引に捲土重来を期します。

損切撤退

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鞘が「損切刻」だけ逆行した時に、撤退実行銘柄が検出されます。
「損切刻み」の%の設定手法は、「目標刻み」と同じです。

「増玉実行」の指定と「損切撤退」の指定は、排他制御させていませんが、鞘が逆行した時に、増玉をするのか、損切をするのかは方針を立てて決定して下さい。

何れを取るか、又「損切刻」を「目標刻」と同じ大きさにするのか、「目標刻」より小さく設定するのかは、難しい問題ですね。

今後の検討・研究課題です。

増玉は増玉実行の度に増玉刻みだけ増玉目標が移動(拡大)しますが、損切目標は増玉実行の場合も固定値に変更しました。

増玉を10%とした場合、増玉目標に到達する度に仕掛け鞘に対して増玉目標は20%・30%・40%と拡大して行きますが、損切目標は最初に設定した10%なら10%、20%なら20%、と固定されます。

例として、増玉は1回だけ10%、その後次の20%までは鞘の回復を期待するが回復しなかった時は撤退すると方針を立てた場合は、損切目標を19%に設定すると目的が叶えられます。
(増玉と損切が同値の時は、増玉が優先されるので、この場合損切は19%以下としてください)

期間経過

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鞘取りは「信用売り」を伴う手法なので、信用建て期間6ヶ月以内の制約が有りますが、鞘が逆行して利益の乗らない時は、長期化して目標利益を達成しても年間利益は低い物となってしまいます。

余り長期化しない内に見切って、次の新しい取組みで損失を回復するのが得策と考えられます。

標準設定を130日(半年)としていますが、3ヶ月或いは2ヶ月位の方が良いかと思われますが、今後の検討課題です。

損失回復

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鞘が逆行損失となった時は、或る一定期間は我慢忍耐で回復を待ちますが、その期間を超えたら、利益獲得は潔く諦めて、鞘が0に戻り次第「切る」という手法です。

標準設定を30日としていますが、これも今後の検討課題です。

仕掛実行

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仕掛実行手法については、鞘取りシュミレーションの各種手法の実行検証で得た知見を基に少し技法を変更改善或いは削除した手法があります。

鞘取りシュミレーション手法はその後の変更を加えていないので、両者には若干の差異がありますが、効用の薄い手法は指定しなければ済むので、その様にご使用ください。

古典手法

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ボリンジャーバンド手法が鞘取りに利用されるようになるまでは、古典手法が唯一の鞘取り手法でした。

よって、古典手法と名付けていますが、半年とか1年とかの相当長期に渡る過去の鞘の歩みを検証して、その期間の鞘の最大値を上回った時、或いは鞘の最小値を下回った時に、鞘が逆方向に戻る事を期待して、逆方向に(逆張りで)鞘仕掛けを行う手法です。

古典手法に限らず鞘取りの要諦は、鞘の極端な拡大は元に戻る(縮小する)と言う事で、計算期間を例えば1年とした場合、過去一年間の最も多きい鞘の変動を超えた時は、その反動として元へ戻ると予測します。

その前提として、鞘PAIRの2銘柄の値動きが似通っていて、例えば散歩の足元をじゃれ付く子犬のワルツの如く、付いては離れ・離れては付く値動きで、散歩のご主人と犬は坂道を登ったり下ったり高度(株価)は色々変化しますが、ご主人と犬の距離(鞘)は一定の範囲内で近付いたり離れたりしている、その様な愛犬家と愛犬のPAIRを見つける必要があります。

この時、鞘の拡大から縮小を取るとか、縮小から拡大を取るとか、鞘変動の中央値から上下に離れるのが鞘の拡大であり、そこから鞘変動の中央値への縮小を取るとか色々の言説があります。

鞘Pairを鞘チャートで表示してみれば明快・自明ですが、実際には鞘PAIRの2銘柄を入れ替えれば、鞘の拡大も縮小も同じ事で、要は鞘の変動方向を上向きになるように2銘柄を入れ替えて、上向きに鞘取り目標を設定して仕掛けるだけの簡単な事です。

又、逆張り手法なので、期待した鞘の逆行が直ちには起こらない場合には、所定増玉刻みだけ鞘が逆行した時に、増玉を打ちます。

最初に鞘が逆行したら増玉は行わず潔く損切りをして次の仕掛けに掛ける・取り組むというのも一つの哲学です。

増玉は単銘柄売買での難平に相当しますが、難平は淡い期待で購入単価を下げる為に行いますが、鞘取りでは鞘の自律変動回復を前提として増玉を行います。
(本より子犬のワルツのワンちゃんPAIRで有る事が大前提ですが )。

計算期間
鞘取りシュミレーションでは、半年130日としていましたが、計算期間を可変と改修しました。
計算期間の標準値は1年と条件を厳しくしてみました。
1年とは証券市場立会日数近似の260日としています。(1年52週*5立会日=260日)

STCAS黒点法・緑点法

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チャート画面で「S(STCASのS)」Keyで表示するSTCAS線を利用した手法です。

ストキャスティックは株価の売られ過ぎ・買われ過ぎを表す指標とされ、0~100の間を変動します。

一般にストキャスティックの80以上・20以下が売られ過ぎ・買われ過ぎとされています。

「鞘取MASTER」では、鞘のストキャスティックの97以上・3以下にストキャスティックチャートの上下に極端点を打っています。

短期7日ストキャスティックは黒点、長期65日ストキャスティックは緑点です。

計算期間は、「鞘定数設定」画面で可変です。

ストキャスティックが黒点又は緑点を打った時に、上点を打った時は下方仕掛け、下点を打った時は上方仕掛けとして逆張りで、鞘仕掛け銘柄として銘柄検出されます。

鞘チャート上にストキャスティック線を表示しなくても銘柄検出が実行されます。

STCASボリンジャー

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鞘がボリンジャーバンドの外に出て且つSTCAS黒点を打ったという2重の聴牌条件を検出します。

ストキャスコラムの直下の「ボリ短1σ外」「ボリ短2σ外」コラムににクリックが入っている時は、鞘が短期ボリンジャーバンドの1σライン又は2σラインの外にある時にのみ、黒点法・緑点法として記録されます。

鞘が夫々のボリンジャーバンド内の時は、黒点又は緑点を打った時でも黒点法・緑点法として記録されません。

STCAS反転法

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ストキャスティックが反転上昇した時に上方仕掛け、反転下降した時に下方仕掛けとして順張りで、鞘仕掛け銘柄として検出されます。

ストキャスティックの上点下点の中間帯で鞘が方向転換した時に仕掛けますが、鞘変動は意外に早く・ブラウン運動なので、効果の高い時もありますが中々に難しい手法と言えます。

MACD正順法

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MACDが谷越え反転上昇の時上方仕掛け、山越え反転下降の時下方仕掛けとして、順張りで、鞘仕掛け銘柄として記録されます。

ボリンジャー法(ボリ短1σ反転・再入,ボリ短2σ反転・再入)

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鞘がボリンジャーバンドの1σ線・2σ線の外で反転した時、又はボリンジャーバンドの1σ線・2σ線の外から内側に再入した時に、順張りで、鞘仕掛け銘柄として検出されます。
世の鞘取りソフトで用いられている一般的(極言すれば唯一の)手法です。

鞘の64%はボリンジャーバンドの1σ線の中の数値であり、93%はボリンジャーバンドの2σ線の中の数値であると確率分布・標準偏差で算出されており、鞘がボリンジャーバンドの外へ出ると言うことは、高い確率でボリンジャーバンドの中へ戻るという数学的論証に基ずく手法です。

非常に効果・効用の高い手法と言えます。

が、

ボリンジャーも万全の物ではない、往々にして鞘の滑落現象が起こります。

「鞘取MASTER」では、「B(ボリンジャーのB)」Keyで、ボリンジャーバンドの表示・非表示が指定できます。

複数回「B」Keyを押すと、鞘チャートの下部に変換ボリンジャーが表示されます。

変換ボリンジャーでは、非常に美しくボリンジャーバンドと鞘線の絡みが表示され、64%・93%理論のとおりに確実優美に鞘変動の読み取り・勝ち取りが出来るように見えます。

所がどっこい、変換ボリンジャーは、ボリンジャーバンドの表示の基礎となる基準線を左右から引っ張って横一文字水平に変換表示したもので、鞘のボリンジャーバンドの踏み出し確認を容易にする為に視覚化したものですが、実際には基準線は波を打って変動しています。

鞘は、銘柄の組合せにもよりますが、常無く変動する可也に有意な変動・ブラウン運動をしますが、時として傾向は持続する・一定方向への鞘の拡大或いは縮小が継続する事が間々有ります。

この真間の手古奈は、鞘がボリンジャーバンドの外に踏み出した時に往々よく現れるのですね。

極端に走ると更に極端が拡大すると言う事でしょうか。

「鞘取MASTER」では、鞘が滑落すると称しています。(滑昇の場合も有ります。)

気が付いていないのか、敢えて触れないのか、この滑落現象については、どこの鞘取ソフトサイトでも述べられていません。

唯一上野氏が滑落方向への仕掛け手法を述べられていますが、鞘がボリンジャーを踏んだ段階では滑落の予測は出来ないので、手法としての説明がありますが、どう適用すれば良いのかが十分には述べられていません。

滑落が多発する銘柄PAIRを選んで置き、最初から滑落前提で鞘がボリンジャーを踏んだら順張りで仕掛けるという事が考えられます。

滑落は、発生すれば長期大規模が多いですから、巧くすれば大幅な利益確保が見込まれますが、今後の検討課題です。

現時点ではそういう手法の可能性が有るという事に留めて置きます。

R指標正順法

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鞘チャートで「R」Keyで表示されるR指標線の外から内側へ鞘が入った時、仕掛け方向を内側方向に順張りで、鞘仕掛け銘柄として検出されます。

R指標逆順法

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鞘チャートで「R」Keyで表示されるR指標線の内側から外へ鞘が出た時、仕掛け方向を外側方向に逆張りで、鞘仕掛け銘柄として検出されます。

対象鞘銘柄リスト

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鞘聴牌機能は、「保有銘柄リスト」「仕掛銘柄リスト」「注目銘柄リスト」「任意銘柄リスト」「元保有銘柄リスト」「同業種銘柄リスト」「相関銘柄リスト」「基本鞘銘柄リスト」を対象としています。

「同業種銘柄リスト」「相関銘柄リスト」は、鞘チャートメニューの「F10リスト」及び「登録」の中に有ります。

「仕掛決裁検出設定」画面を表示すると、その時点での各銘柄リストに含まれる銘柄PAIR数が、銘柄リスト名の後ろに括弧表示されます。

株価読込時自動実行

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日々の株価読込で当日株価を読み込んだ時に、「鞘仕掛設定」画面で設定した条件で鞘聴牌機能が自動起動し自動実行されます。

当日株価を読み込後、直ちに当日の鞘聴牌銘柄を表示検証できます。

抽出銘柄優先表示

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対象鞘銘柄リストで表示した鞘銘柄リストを呼び出すと、鞘PAIRを鞘聴牌条件該当数の多い順にソートして順番に自動表示されます。

鞘聴牌条件該当数及び該当条件名は、鞘チャートの上部タイトル帯に表示されます。  

実行時鞘チャート表示

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鞘聴牌機能実行時に、実行中銘柄の鞘チャートを表示します。

鞘聴牌機能実行時の鞘や各種指標の状況が、ページ捲り紙芝居の如くでは有りますが参考閲覧出来ます。

実行時鞘チャート表示を指定すると、鞘チャート表示の描画の為に時間を要しますが、

過日鞘適格銘柄・鞘組合せを標準設定で東京1部50万円以下全てで検出した1359銘柄PAIRの鞘基本銘柄を、鞘線・日足折線・ボリンジャー短期1σ2σ・移動平均短期・ストキャス短期長期・MACD・MACDヒスグラムの全てを表示して標準設定で仕掛け実行を行ってみましたが、鞘チャート表示で01分48秒、チャート非表示で00分07秒でした。

「鞘取MASTER」の高速性能が遺憾無く発揮されました。

それはさて置き、ページ捲り紙芝居を見ると、鞘変動の似通ったPAIRが多数見受けられますね。
これに伴い、例えばストキャスの黒点・緑点も同じような時期に打たれます。

他方、これと全く異なった鞘パターンのPAIRも見られます。

これにより、鞘PAIRのパターン分類や、仕掛けトリガー多発地点での仕掛け実行とか色々と工夫の種が有りそうですね。

今後のユーザー各位のご研究を期待致します。

設定一括解除

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鞘聴牌設定条件の一括解除を行います。

刻み%・目標%・計算期間等は一括解除の対象としていません。
個別に再設定してください。

標準設定

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鞘聴牌設定条件の標準条件を設定します。

通常の運用では、標準設定で良いでしょう。

対象銘柄リストは鞘PAIRが登録されていない場合にはSKIPされます。

現リスト実行

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現在鞘チャートに表示されている銘柄リストについて、鞘聴牌銘柄の検出を行います。

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鞘聴牌条件に合致した銘柄は、登録銘柄リストにその合致条件が記録されます。

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鞘チャート上部のタイトル帯に合致条件名・合致数・算出計算時間が表示されます。

一括実行

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対象鞘銘柄リストに指定された全銘柄リストに対して、鞘聴牌銘柄の一括検出を行います。

銘柄リストの指定は、「決裁実行」コラムの「保有銘柄」「仕掛銘柄」及び「仕掛け実行」コラム下段の「保有銘柄」「仕掛銘柄」「注目銘柄」「任意銘柄」「買候補」「同業種」「相関銘柄」「基本銘柄」をクリックして指定できます。

抽出銘柄解除

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現在鞘チャートに表示されている銘柄リストの鞘聴牌記録を解除します。

全抽出銘柄一括解除

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銘柄リストの鞘聴牌記録を一括解除します。

保存/終了

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現在設定されている鞘聴牌検出条件を保存して終了します。

銘柄リストテキスト出力

銘柄リストのテキストファイル読込機能については、「サヤ取り講座第11講 Ver111030 2011晩秋 Minor集大成エディション解説」の中で「鞘銘柄CSVファイル読込」として解説いたしました。

鞘聴牌銘柄検出機能の完成に伴い、鞘銘柄リストのCSV出力も作ってみました。

銘柄リスト

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鞘チャートで「L(ListのL)」Keyを押すと鞘銘柄リストが表示されます。

画面メニューの「管理」の中に「鞘銘柄印刷/CSVfile作成 設定」があります。

「印刷CSV出力設定」画面

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印刷

銘柄リストをプリンター印刷します。

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印刷は、A4用紙縦に1ページ90行で印刷されます。

CSV出力

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テキストファイルは、指定されたファイル名で、「C:¥株式管理¥鞘CSV¥」フォルダーに出力されます。

出力フォルダーは自動作成されます。

CSVFileは、データーが「コンマ」で区切られたテキストファイルです。

印刷表題・出力FILE名

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印刷表題は、「鞘銘柄リスト+実施期日」として自動作成されます。

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出力FILE名は、「フォルダー名」の中に「鞘銘柄リスト+実施期日」+拡張子として自動作成されます。

印刷表題・出力FILE名は、コラム内を書き換えて自由に設定変更できます。

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同じ実施期日で複数回出力した時には、抽出条件を変えて実行した時に分別出来るよう「実施期日」に枝番号が振られて個別出力されます。

表示期日

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「仕掛達成日」・「出力日」を選択指定できます。

出力名コラムでの任意年月日に変更も可能です。

File拡張子

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「CSV出力」の時には、File拡張子を「.CSV」・「.TXT」を選択指定できます。

出力範囲

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「鞘銘柄リスト」の出力範囲は「仕掛達成銘柄」・「第1ページのみ」・「全銘柄」を指定できます。

鞘銘柄数が90PAIR以内の時はどれでも同じですが、PAIR数の多い時は、仕掛条件合致数順にSORTされているので、「鞘銘柄リスト」の頭部分の出力で目的を達せらます。

同実行

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「印刷CSV出力設定」画面で設定した内容で直接実行します。

連続実行した場合には、印刷名・FILE名に枝番号が振られて区別されます。

「鞘銘柄リスト」の其の他のメニュー

登録修正不可・登録修正可能

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「鞘銘柄リスト」メニューの「F2登録修正不可」をクリックすると「F2登録修正可能」と変わり、「F5銘柄削除」・「F6銘柄登録」メニューが表示されます。

F5銘柄削除

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表示された「削除銘柄」画面で対象鞘銘柄PAIRのCODE8桁を記入します。

CODE8桁は、「A銘柄」のCODE4桁+「B銘柄」のCODE4桁です。

鞘銘柄のCODE8桁は、「A銘柄」+「B銘柄」も「B銘柄」+「A銘柄」も本来等価ですが、「仕掛期日」の記入のある売買データーの記録された銘柄は個別銘柄として管理されているので、過誤削除を避けるため削除銘柄の場合は、「B銘柄」+「A銘柄」入力は無効としています。

銘柄削除をしたい鞘銘柄PAIRの行の任意のコラムをを予めクリックしてから「F5銘柄削除」を行なうと、対象鞘銘柄PAIRのCODE8桁が自動入力されます。

任意のコラムのうち「Code」「Unit」「仕掛期日」「決裁期日」コラムは各々の訂正画面が開きます。

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「実行」ボタンをを押すと削除確認画面が表示されます。

「はい」を押すと削除が実行されます。

同じ鞘銘柄CODEが複数ある場合には、削除が実行されるまで順次表示されるので、鞘銘柄の行番号を確認して削除を実行してください。

削除を実行すると誤操作による誤削除を避ける為、「F5銘柄削除」メニューは非表示となります。

続けて他の銘柄を削除する場合は、「F2登録修正可能」メニューから再実行してください。

F6銘柄登録

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「F6銘柄登録」を行なうと「登録鞘PairCODE」画面が表示されます。

表示された「登録鞘PairCODE」画面で新規登録をしたい鞘銘柄PAIRのCODE8桁を記入します。

CODE8桁は、「A銘柄」のCODE4桁+「B銘柄」のCODE4桁です。

登録鞘銘柄PAIRは、鞘銘柄リストの最後に追加されて自動登録されます。

Sort-A、Sort-B

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「管理」メニューの中に「Sort-A」・「Sort-B」メニューがあります。

鞘銘柄PAIRのCODE8桁の内の上位4桁のA銘柄、下位4桁のB銘柄のCODEで鞘銘柄リストSORTします。

銘柄Pair全削除

SayaKouza13-59.jpg

現在表示されている鞘銘柄リストの全ての銘柄を削除します。

復活は出来ませんので、緊張してご利用ください。

CMA@技法

「CMA@技法」って何だ!!

と思われるでしょう。

もう少し次(次かな、次次かな)講座までお待ちください。

鞘取りの常識を覆す、素晴らしい技法かも知れません。

ユーザー各位は「@」をヒントにご研究ください。

「鞘取MASTER Ver120515 聴牌機能完成記念エディション」には、「CMA@技法」のフル機能をフル公開で搭載しています。

ご研究ください。

次講座

次講は、「鞘玉帳」です。

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