FrontPage>マニュアル新版>チャート編>Here 最新記述編 導入基礎編 チャート編 玉帳編 実践活用編
最新記述:2017-02-20 (月) 00:00:00
ボリンジャ-バンド補助線
ボリンジャ-バンド補助線の指定
ボリンジャ-バンド補助線は、チャート画面の指標表示領域に描かれます。
「定数設定」画面の「指標表示表示幅設定」で「ボリンジャ-バンド補助線」を指定します。
ボリンジャ-バンド補助線の線色指定
「定数設定」画面の「指標2」のページで「ボリンジャ-バンド補助線」の線色を指定します。
ボリンジャーラインとボリンジャー補助線の表示例
ボリンジャー補助線を拡大表示します。
ボリンジャー補助線には、「%b」・「バンド幅」・「AD%」・「MFI」があります。
ボリンジャ-バンド活用法
03/11/12 T.M.氏著
これらの指標のボリンジャバンド・ボリンジャー補助線の定義及びその活用法を、「株式管理」ユーザーのT.M.氏より投稿を頂きましたので「ボリンジャ-バンド活用法」を転載いたします。
ボリンジャーバンド等の定義について
具体的なボリンジャー・バンドの活用法を述べる前に、ボリンジャー・バンドをはじめ活用法において使用する指標の定義をしておきたいと思います。
ボリンジャー・バンド
日本において、一般的にボリンジャー・バンドは特定期間の移動平均線を中心として1σ、2σ、3σ、-1σ、-2σ、-3σの計7本の線を表示させています。
しかしボリンジャー・バンドの開発者であるジョン・ボリンジャーは20期間の単純移動平均線と2σ、-2σの3本の線を表示したものを活用しており、今回紹介する手法でもそのパラメーターを基本とします。
- 上部バンド=中央バンド+2標準偏差
- 中央バンド=20期間の移動平均線
- 下部バンド=中央バンド+2標準偏差
%b(ボリンジャー・バンドの派生指標1)下図青線
- %bは、ボリンジャー・バンド上での価格の位置関係を示す指標です。
- %b=(現在価格-下部バンド)÷(上部バンド-下部バンド)
バンド幅(ボリンジャー・バンドの派生指標2)下図青線
バンド幅は、まさにボリンジャーバンドの幅を表示する指標で、ボラティリティの変動を確認するのに有効な指標です。
バンド幅=(上部バンド-下部バンド)÷中央バンド
アキュムレーション・ディストリビューション%(AD%)下図赤線
価格の動きに出来高を加味した指標です。
株式管理においてはADを10日間で算出してAD%を算出しています。
AD%={(終値-始値)/(高値-安値)×出来高}の10日間合計/10日間の出来高合計
マネー・フロー・インデックス(MFI)下図赤線
AD%と同じく、価格の動きに出来高を加味した指標です。
株式管理においては14日間で計算しています。
MFI =100-100/(1+上昇価格×出来高合計/下落価格×出来高合計
=100-100/{(1+Σ(t>t-1×v)/Σ(t<t-1×v))
t =(h+l+c)/3
h =高値、c=終値、l=安値
RSIボリンジャーバンド
下図青線(3本やや平行の線)
14期間のRSIに対して、50期間、2.1標準偏差のボリンジャー・バンドを表示しています。
RSIボリンジャーの%b
図表下部赤線
RSIボリンジャーバンドの%bを算出することにより、RSIの買われすぎ、売られすぎの水準を相対的に判断できる指標です。
基本的には1.0以上が買われすぎ、0以下が売られすぎと判断します。
具体的活用法
ボラティリティ・ブレイクアウト
これは低いボラティリティ(つまり狭い値幅での動き)が続けば、それは大きな動きの前兆となるという考え方で、バンド幅が過去6ヶ月の中で相対的に低い水準になり、その後上部BBに接した場合は買い、下部BBに接した場合は売りというトレード方法です。
ただし騙しのシグナルがあるため、買いの場合には、AD%が上昇傾向に、売りの場合にはAD%が下降傾向にあるということを確認した上で、最終トレードするかどうかの判断をすることになります。
具体例)
日本コムシス(1947):買いシグナルの例
・バンド幅は2003年5月に過去6ヶ月の最低水準となり、その後の大きな動きが予想されます。
・5月9日に上部バンドに接し、AD%の上昇傾向も確認できるため、翌日成り行きでエントリーします。
ユニチカ(3103):買いシグナルの例
・2003年8月バンド幅は過去6ヶ月の中で相対的な安値水準にあり、その後の大きな動きが予想されます。
・8月18日終値ベースで上部バンドを突破します。
またAD%は直前まで下降していましたが、この時点で下降トレンドラインを上抜いていることから翌日、成り行きでエントリーします。
NECシステム建設(1973現NECネッツエスアイ):買いシグナル騙しの例
・2003年1月バンド幅は過去6ヶ月の中で相対的な安値水準にあり、その後の大きな動きが予想されます。
・1月21日終値ベースで上部バンドを突破したので、翌日成り行き買いでエントリーします。
しかしこのシグナルは騙しに終わっています。
AD%を確認すると、その水準は以前の高値を突破できておらず、AD%はダウントレンドにあることが確認できます。
トレンドフォロー
価格の強さを、指標により確認することによりトレンドの方向に仕掛ける手法です。
具体的には、価格が上部バンドに近づいて%bが0.8以上になり、同時に出来高指標であるMFIも80以上となって相場の強さが確認できた場合に、買いエントリーする手法です
この指標は出来高を伴って相場が動き始めた時に発生するシグナルであり、長い間動いていなかった相場が動き始めるのを見極めるのに有効です。
具体例)
三協アルミニウム(5932):買いシグナルの例
・2002年12月24日、%bが0.8以上になり、同時にMFIも80以上となったため買いエントリー。
トレンドフォロー・プルバック
RSIボリンジャーバンドに係る%bは相場の転換点を見極めるための指標となりますが、その活用法の基本はやはりトレンドの方向にトレードを行うことだと思います。
この考え方から以下のような活用法が考えられるでしょう。
200日指数平均線の傾きが上昇転じた場合、相場は上昇局面に入ったと判断します。
この場合において、%bが0を下回った場合、押しの限界に到達したと判断して買いを入れます。
具体例)
日本コムシス(8056):売りシグナルの例
・2002年8月200日指数移動平均線が下向きに転換したため、ダウントレンドと判断。
9月24日に%bが1を越えたため売りエントリーします。
日本コムシス(8056):買いシグナルの例
・2003年6月中旬200日指数移動平均線が上向きに転換したため、上昇トレンドと判断。
7月22日%bが0を下回ったため押しの限界と判断して、買いエントリー。