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最新記述:2020-10-16 (金) 14:09:00
株 式 管 理 の 玉 帳
玉帳解説で紹介した各玉帳の評価
玉帳解説で紹介した各玉帳にも、もう少し工夫改善の余地が有るように思われます。
FAI方式の玉帳
手書きの制約に依るものと思いますが、用紙サイズがB4で、閲覧・保管に難があります。
- 取引の売買を、横1行に記載する為、大福帳では有りませんが取引毎の記録となり、時系列での管理に難があります。
- その為に、売買記載欄と資金記載欄・利益記載欄とに、重複記載項目が可也出てしまいます。
- 売買記載欄・資金記載欄・利益記載欄の横への連携が、今ひとつ良く分かりません。
- 利益記載欄は、売買記載欄・資金記載欄と無関係に縦積み記載しているので、分かりにくいです。
- 売買記載欄は、売り・買いの記載順になっており、現物売買が主体の時は、馴染み難い感がありました。
- 手書きの作業量も負担ですね。
戦略売買表
略、株式管理玉帳と同じ思考で作成されており、戦略売買表の活用方法や哲学という面を含めて、参考にさせてもらいました。
- 最新著書での様式は、殆ど完成の域にあるものと思われますが、仕掛け取引と決裁取引の相互リファーの仕方(売買の相対関係の表示)、記号による表示は馴染めませんでした。
- 期首表示及び期末決算の表示が、分かりにくいような気もします。
- パソコンを利用しての活用が勧めるられていますが、具体的なパソコン対応までは示されていず、それを受けて「株式管理」でその実現を計ってみました。
3)エルダー方式
- 玉帳管理の哲学は述べられていますが、具体的な表示や作成方法は記述さ-れていません。
2、株式管理の玉帳(エクセル版)
株式管理では、以前よりパソコン・エクセルで玉帳を作成しており、「株式管理」ユーザーにも書式・オート計算式等を公開していました。(現在は「株式管理」玉帳が完成したので廃盤です。)
下図は、ユーザー用に公開していた自動計算式を書き込んだ使用説明付のエクセルフォームです。
現物の売り買い及び信用の仕掛け決裁例を載せています。
特徴としては、
- 1取引1行表記とし、決裁を行った時は仕掛け取引・決済取引相互に取引日を転記・記入して決裁完了を表示しています。
- 資金管理として、口座残高の一部をMMF等のFUNDで運用する場合を記載できるようにしています。
- 複式簿記方式で、「持ち株計+現金計」と「利益計+元金計」が一致すること、「現金計」と「現金残高+MMF残高」が一致することを確認できるようにしています。(例図13行)
- リスク管理として余裕残高表示を行い、総資金の40%以上を余裕資金とするよう表示させています。(例図17行)
- 税法改正で今は昔ですが、「株式管理」の発注機能の決裁取引時の最適課税選択機能を利用して、源泉分離課税選択の譲渡税と申告分離課税選択の申告税欄を設けて譲渡税課税の最適納税(過剰納税回避)を計っています。
欠点としては、エクセル操作の問題に尽きるのですが、
- 仕掛け取引と決裁取引の相互リファレンスが困難、双方の取引日をクロスコピーするのが操作が大変。
- 新規に取引記録行を挿入すると自動計算式が不整合となり修正を要する。
- 月次の締め処理が転記操作等で大変。
- 期末記録から、次月の期首データー作成が大変。
等です。
これらの弱点を、新たな「株式管理」玉帳機能で改善向上させました。
3,株式管理の玉帳(プログラム版)
今回、新たに「株式管理」プログラム本体に組み込んだ、「玉帳」を新規作成開発しました。
「株式管理」最新VER140101での表示
主な特徴としては、次のとおりです。
玉帳記帳の自動化・省力化
極力、記帳入力の省力化・自動化を計りました。
- 仕掛け売買に対する決裁売買の反対取引の自動記帳が可能です。
- 仕掛け売買に対する相対売買の自動表示・選択指定が可能です。
- 複製機能による過去の類似取引を利用しての省力記帳が可能です。
- 分割売買の自動記帳が可能です。
- 過去の株式取引記録保存のために有価証券取引税の記帳も可能です。
売買データー表示
- 玉帳画面は、表示の視認性・一覧性を計り、1画面表示、A4用紙印刷出力としました。
- 玉帳データーは、時系列・銘柄コード順に自動表示されます。
- 銘柄別実績管理のために、銘柄コード・時系列順表示も可能です。
- 完結した「仕掛け・決裁」取引の純利益・利益率・年間換算利益率が表示可能です。
- 「仕掛け・決裁」取引の相対関係の誤記帳の検出機能があります。
- 口座管理機能として口座残高の管理機能(Bank Reconsiliation機能)を搭載しています。
1対多 相対対応機能
VER140101では、鞘取りの増玉記帳やドテンによる決裁・仕掛を記帳可能とする為、1取引で「1対4」の相対関係を記帳可能としました。
「1対多」とは、一個の仕掛け取引を数回に別けて決裁をする、幾つかの仕掛け取引を一括決裁をする取引です。
他に「多対多」の取引も有り得ますが、記帳が複雑と成り過ぎる事と売買の部数分割に伴う手数料・消費税・管理費経費・利益・実利益等の取引毎への細分分類集計が困難な事から、「多対多」の一方の株数を分割記帳して「1対多」に変換しての記帳としています。
機能の詳細は、個別解説「1対多 相対対応機能」を参照ください。
取引記帳
- 株式投資の全ての取引形態を記帳可能です。
- 信用取引の品渡し決裁の処理は、「株式管理」独自の機能です。
- 株式取引以外の株券入出庫・株式資金の入出金等の記帳管理が出来ます。
証券取引報告書の自動読み取り自動記帳機能
個々の株式取引や証券会社の月次報告書記載事項は、正確に記帳画面で記帳入力をする必要がありましたが、これらの証券報告書がPDFによるインタネット配信となった事に伴い、VER140101では、PDFフォームからの自動読み取り自動記帳を可能としました。
玉帳管理の手作業の大部分がこれにより解消されます。
各証券会社の証券報告書フォームの書式は各社と口座開設して、実取引を行ってみないと書式の確認が出来ないので、個別証券会社毎の確認は出来ていませんが、
- 現在確認されている対象となる証券会社は、「SBI証券」「GMOクリック証券」です.
- 読込可能なPDFフォームは、「株式取引報告書」「信用取引取引報告書」「投資信託取引報告書」「信用取引配当落調整金のお知らせ」「取引明細および20×○年×○月×○日現在の金銭・証券等の残高明細」(月次報告書)等全ての証券会社報告書が時度追う読込可能です。
- KABUコム証券は、独自書式を使用しており対応不能です。
(又PDFフォームがデーター詳細読み取り不能な書式となっているため、対応開発の予定は有りません。)
機能の詳細は、個別解説を参照ください。
口座管理
- 複数口座(現在は7口座)の管理が行えます。
- 口座名を個別に名称設定できます。
- 玉帳データーファイル名は、「口座名称.TAM」となり、口座名がファイル名で維持管理が明瞭です。
- 口座名称を「○○証券○○年度」等に設定すれば、口座を差し替えて7口座以上の表示・管理が出来ます。
月次決算・年次決算
- 任意の指定年月での月次決算・年次決算が表示可能です。
- 約定日ベース・受渡日ベースでの決算表示が可能です。
- 資金管理・売買管理評価の為の、期首設定機能・期末決算処理機能等の自動処理機能を搭載しました。
チャート機能との連関
- チャートの売買画面・発注画面からの玉帳への自動記帳が可能です。
- 玉帳の記載データーから、直接その銘柄のチャート表示が可能です。
- 玉帳の記載データーを、直接「株式管理」の売買データーに転記可能です。
- チャートの発注画面からの玉帳への転記記帳が可能です。
その他の機能。
各機能の詳細は、マニュアルの各項をご参照下さい。