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最新記述:2017-02-20 (月) 00:00:00
等差チャート・等比チャート
標準設定画面
標準設定では、株式管理の株価チャートは対数処理をした「等比チャート」を表示します。
日経平均戦後50年月足チャート
因みに、日経平均の戦後50年の月足チャートを比較表示します。
(縮小表示の為、見にくくなっていますが、株式管理プログラムで実チャートを御覧下さい。)
一般的な等差チャート
一般的な等差チャートでは、
- 前半の戦後30年は大して値動き無し、
- バブル期に急上昇し峻険な山を築いたが、
- その後失われた10年で急激に下がり
- 全てを失った(吐き出した)
との一般経済解説のとおりのチャートを描いています。
等比チャート
一方等比チャートでは,
- 戦後一貫して着実な右上がりを描いてきており、
- 終戦直後を除けば、80年代までは、
ほぼ等しい拡大倍率で成長を続けて来ており、 - バブル期といえどもそのトレンドの範囲での拡大率であり、
著しく峻険突出した頂を描いたわけでは無い。 - バブル崩壊でこの拡大基調は停滞縮小基調と変化したが、
- 等差チャートで見る悲観的様相では無く、戦後成長の2割弱を失ったに過ぎない。
と読めます。
両チャートから分かること
チャート表示の問題でどちらが正しい経済回顧と言えるかは分かりませんが、
- 少なくも、株価表示において等差チャートが、全てではないということ、
- 株式投資が、一攫千金の額を狙うものではなく、利益率の積み重ねの拡大再生産を目指すものと捕らえるべきこと、
- 等差チャートは、チャート集や書籍掲載の印刷スペースレイアウトの要素で採用されている面もあること、
- 一般の株式チャートソフトは、対数処理した等比チャートの表示能力の無いものが多いこと
等が言えると思われます。
等差チャート
表示期間の株価の最高値・最安値を表示画面の上下幅として表示する通常の株価チャートです。
該当期間の、株価チャートが表示画面の上下幅一杯に表示され、表示は美しく見やすく感じられます。
又、一般の市販のチャート集や書籍のチャート図も所定の印刷範囲に美しく表示されるので、この表示形式が一般的に利用されています。
然しながら、表示する銘柄ごと、表示する足毎、表示する期間毎に、その表示株価の最大値・最小値で上下幅一杯に表示されるため、実際の株価変動の表示や、銘柄毎、期間毎、表示足毎の比較が出来ません。
人間の感覚は、図形表示は正しいものとの予断がありますから、異なって表示されているものが同じ基準で表示されていると誤って認識してしまいます。
どちらが正しいとは言えませんが、株式投資の利益を利益額で捕らえるのか、利益率で捕らえるのかの、考え方の差でもあります。
等比チャート
株価位置の高低に拘わらず、価格変動幅を同一に表示します。
例えば、株価5000円の銘柄が500円動いた時と、株価500円の銘柄が50円動いた時は、値動き(Y軸上下方向)は同一幅で表示され、銘柄毎の株価変動が同じ変動感覚で捉えられます。
等比チャートを印刷することも可能です。
チャート切り替え
「F9」Keyで、等比チャートと等差チャートとは、ワンタッチ切り替え表示出来ます。
等比倍率
チャートの上下幅は、表示期間が長いほど、表示足が大きいほど、株価変動幅が大きいため上下の表示幅を超えてしまうことがあります。
このため、Shift+「B」Key(倍率のB)で、等比倍率を自由に変更が可能にしています。
株式管理プログラムでは、銘柄毎、表示足毎、表示期間毎の横断比較が可能なように、等比チャートを標準設定としています。
この考え方は、必ずしも世の中の大勢を占めている訳ではありませので、プログラムの新規インストール時には、一般の等比チャート表示としています。
画面表示設定機能で、「等差チャート」「等比チャート」は任意設定できます。