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最新記述:2013-12-25 (水) 00:00:00

信用品受


「株式管理」では、「品受」・「現引」の用語を混用してしまっています。(悪しからず)


信用品受(過去の記述)

信用で空買いをした銘柄を、実際に購入代金を支払って現物株として引き受ける取引です。

旧税制時代には、税制上のメリットが有ったとも思えません。

上がると思って空買いをしたが、下がって仕舞ったので、止むを得ず現物株として受け取る(現引)処置となりますが、この場合、自ら塩漬株を拵えて抱え込むと言うこととなります。

こう言う場合は、失敗は失敗として思い切り良く決裁を行って、後腐れを持たないことが大切です。

その他の品受けの手法としては、非常に有望な(と思われる)銘柄が有り、今すぐ買いたいが手元資金が無い場合に、一旦信用空買いで手に入れて置き、資金が出来たら現引きするという場合があります。

これも、投資資金を目一杯に増して、それ以上に売買をするというのは、破滅の元です。

玉帳をキチンと記帳作成して、株式投資の投資管理・資金管理を行っている投資家が取るべき投資手段とは言えません。

売買カテゴリーとして存在するので、玉帳にも記帳可能となるように製作しましたが、作者自身は、品受けは行ったことがありません。

と言うことで、説明はこれ位と致します。

信用品受(現在の記述)

と言うのが、過去に於ける認識でした。

処が、インターネット取引の時代になって少し様相が変わってきました。

売買手数料の変化

売買手数料は、劇的に低減しました。

この結果、証券会社は安い手数料でも収益が上がるように、DAY TRADEや回転商いを喧伝して売買回数の増加を図るとともに、個人投資家を信用取引に誘引する政策・価格体系を取って来ています。

以前は、個人投資家は信用取引は恐ろしいものとして近付かないのが普通でした。
又、資産家以外は信用取引の証拠金の額からも信用取引は困難でした。

今では、信用取引証拠金は30万円も積めば信用取引が可能です。

個人投資家を信用取引に引き込む為に(為にか)、信用取引手数料は現物取引に較べて可也低く設定されている証券会社が多いようです。

個人投資家としては、これを利用しない手は有りません。
下がったとはいえ、売買手数料の年間総計での支払額は馬鹿になりません。

この為に、「信用空買」と「信用現引(品受)」手法が生きてきます。

利用方法

安い信用手数料で株式を購入し、直ちに「信用現引(品受)」で現物変換します。

デイメリットは証券会社管理費と金利・日歩が掛かることですが、手数料の削減に較べれば小額です。

現物株受渡しの為に4営業日掛かるのもデイメリットですが、即日処分の必要の時は、「信用売」と「信用品渡」を併用します。

要点は、信用買い取引が約定したら金利回避の為に直ちに「信用現引(品受)」を行うことです。

逆指値注文

カブコム証券を嚆矢として「逆指値注文」の可能な証券会社が増えてきました。

個人投資家としては、これを利用しない手は有りません。

現物取引では、個人の保有原資の中の現金残高の範囲内でしか新規の買い発注は出来ません。

「逆指値注文」の無かった時代には、幾ら有望株があっても自分の資力以上の売買はするべきでは無くこれで支障が無かったのですが、「逆指値注文」が可能となれば話は違ってきます。

「逆指値注文」は言わば「待ち受け」発注です。

複数の有望な銘柄に仕掛けをして置いて、所定の条件に速く達したものから「パック」と喰いつく手法です。

現物取引では、資金余力の中での仕掛けに制約される為に広く網を張って置くことが不可能です。

信用取引では、代替証券として差し入れた全株式も含めた総資金に信用保証掛け率を掛けた額の約3倍まで仕掛けの網を張ることが可能です。

そうは言っても、常に総資金量の中での運用を心してください。

これは飽く迄も条件に達した有望な銘柄を効率良く仕入れる為の手法です

利用方法

「逆指値注文」を行う場合は、現金残高の制約に囚われることなく、必要な新規購入の仕掛け発注を行います。

仕掛け条件に達した売買から約定成約して行きますが、前以て自分の資金管理の中でその都度の株式購入総額を見定めて置き、この約定がこの額に達した時は、直ちに未成約の「逆指値注文」を全て発注解除(キャンセル)します。

これを怠ると、現引き不可能な多大の信用取引を余儀なくされます。

万が一そうなってしまった時は、迷わず「信用売り埋め」で直ちに決裁します。
この場合の往復手数料を惜しんでは身の破滅です。

信用品受記帳

新規記帳画面に、新たに信用品受データを記帳して、空買仕掛けと相対関係を指定する事も出来ますが、「品受」の前提となる「空買」記帳から反対決裁を記帳するのが簡単です。

「信用買」画面で「現引」ボタンをクリックします。

SinyoShinauke-1.jpg


信用品受画面

  • 信用品受」画面が自動表示されます。
  • 信用買いとの相対関係は自動記帳されます。

 相対関係は「信用買」から派生したので、画面中央右の相対表示は「仕掛行」コラム欄に表示されます。

 相対取引コラムでは、「信用買」売買行の「相対1」コラムに相対行として表示されます。

ここでは、信用品受は未だ玉帳に保存記録されていないので、「相対1」は「0(行)」とされています。

  • 「株価」は同一株価となります。
  • 「手数料」は、「現引き」の場合不要です。
  • 管理費」「金利」「(逆)日歩」が請求されている時は記入します。

信用品受」は現物の買いと同じです。

信用品受」を現物売り決裁した時は、信用品受画面の短縮ボタン「現売」で現物売り決裁記帳が出来ます。


SinyoShinauke-2.jpg



玉帳に「信用品受」決裁が表示されました。

信用買の決裁としての「信用品受」は相対関係は正しく記帳されましたが、「信用品受」自身の決裁は未記帳なので、「相対」コラムは「1(行)/未」表示となっています。


SinyoShinauke-3.jpg







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