初稿 2010-03-03 記
第2稿 2011-11-20 訂
最新記述:2020-10-14 (水) 15:30:00訂
サヤ取り講座第3講 サヤ銘柄組合せ (2012-1-31訂)
選出されたサヤ適格銘柄を組み合わせて、サヤ銘柄のPAIRを作ります。
選出されたサヤ銘柄のPAIRは、「C:¥株式管理¥鞘」フォルダーに、「鞘基本.TRY」又は「鞘同業種.TRY」ファイルとして記録されます。
組み合わされたサヤ銘柄のPAIRは、「銘柄コードの小さい銘柄コード」+「銘柄コードの大きい銘柄コード」の8桁のサヤ銘柄コードとして管理されます。
サヤ銘柄組合
2012-1-31訂
「鞘取りMASTER」の立ち上げ画面メニューの「F3鞘組合」を選びます。
「鞘銘柄選択」画面が表示されます。
サヤ組合せ法
サヤ銘柄組合せは、「鞘適格銘柄選択」で選出された適格サヤ銘柄を組み合わせます。
選出サヤ銘柄
「鞘適格銘柄選択」で選出された適格サヤ銘柄の総当たりでサヤ銘柄のPAIRを作ります。
選出されたサヤ銘柄のPAIRは、「C:¥株式管理¥鞘¥鞘基本.TRY」ファイルとして記録されます。
既に作成された「鞘基本.TRY」ファイルがある時は、上書き書き換え保存されます。
「鞘基本銘柄」を選び出した時は、続いて銘柄検証(検討)を行って下さい。
日経・選出サヤ
「鞘適格銘柄選択」で選出された適格サヤ銘柄を一方の銘柄とし、他方をその中の日経255銘柄としたサヤ銘柄のPAIRを作ります。
サヤ適格日経255銘柄を軸銘柄とするサヤ銘柄のPAIRを作ります。
選出されたサヤ銘柄のPAIRは、「C:¥株式管理¥鞘¥鞘基本.TRY」ファイルとして記録されます。
同業種組合せ
「鞘適格銘柄選択」で選出された適格サヤ銘柄の内、同業種の銘柄のサヤ銘柄のPAIRを作ります。
選出されたサヤ銘柄のPAIRは、「C:¥株式管理¥鞘¥鞘同業種.TRY」ファイルとして記録されます。
レシオケーター
「株式管理」にレシオケーター機能を搭載しました。
レシオケーター: 特定の指標に対して、その銘柄の株価が上昇しているのか・下降しているのか、その銘柄の成績を示す指標です。 ここでは、基準日の過去1年間の日経平均の平均株価対比とのその銘柄の成績をレシオケーターとしています。 成績が日経平均並の時はレシオケーターは「1」となります。
レシオケーターに依る銘柄組み合わせ
このレシオケーターをサヤ銘柄組合せに利用する機能を新設しました。
「鞘組合せ法」の「レシオケーター」を選ぶと、サヤ適格銘柄のうちレシオケーターが1以上の銘柄と1以下の銘柄との総当りでのサヤ銘柄組合せを作成します。
サヤ適格銘柄の内、レシオケーターが「+」の銘柄群とレシオケーターが「-」の銘柄群とを掛け合わせてサヤ銘柄のPAIRを作ります。
選出サヤ銘柄は「基本鞘銘柄リスト」に出力されます。
前以って「株式管理」の「銘柄LIST作成」の「F2レシオケーター算出」で銘柄の(全有効銘柄が対象となります)レシオケーターを求めておいて下さい。
日経平均対比の成績優秀銘柄と成績劣位銘柄の組合せは、サヤ取り手法としてはやや道を外れるのですが、さて、有効な手法なのか今後の検証課題ですね。
日経255銘柄
「鞘適格銘柄選択」で対象銘柄を日経255銘柄として選択した場合は、「選出鞘銘柄」・「日経・選出鞘」とも同じ日経255銘柄内の組合せと成ります。
「同業種組合せ」は、日経255銘柄内の同業種組合せと成ります。
検索期日
サヤ取り講座第2講サヤ適格銘柄と同じです。
検索期日-2(2012-01-31新)
今までのVERでは、検索期日は過去期日を任意設定できるとしていましたが、実際には株価ファイルの1000足データー内の約4年の過去期間でした。
新VER2012-02-01では、本当の過去期日対応を行いました。
「株式管理」の株価データーは、搭載している時系列株価読込機能で、YAHOOファイナンスの1983年以降の過去株価全てをDownLoad読込可能です。
所謂25年株価ですが、現在では29年株価に近ずいてきています。
これに伴い、鞘チャートも保有する株価データーの過去の株価全領域でのチャート表示を可能としました。
ユーザー各位には、25年株価を取得して、過去の鞘取実例など研究して見て下さい。
検出期間
サヤ取り講座第2講サヤ適格銘柄と同じです。
単位売買額
「株式管理」でサヤ取り技法を開発した当初は、
- 株式売買の単位株数は基本的に1000株単位であり、
- 対象株価は主として1000円以下を対象
としていました。
- 株価1000円以上は高株価銘柄とされていました。
- 株価1000円以上では、株価の呼値(株価の値付の刻み)が10円単位となるので、サヤ銘柄の組合せは両銘柄とも
- 株価の呼値が1円単位の株価1000円以下の銘柄を対象
としていました。
現在では、株式の額面の無額面化(売買単位1株)や、株式流通の大衆化(1単位売買金額の低額化)の為の単位株数の縮小(100株単位が主流と成ってきています)が進み、従来の、1000円以下1000株単位でのサヤ銘柄組合せは、対象となる銘柄が限られて来ました。
以上のことから、銘柄組合せ選択に当たっては、単位売買額(最小金額での売買額)での選択を行い、株価*単位株数を1Unitとして、基準額対比でのUnit数での選択としました。
各サヤ銘柄のUnit数は自動計算されます。
単位売買額-2(2012-01-31新)
単位売買額の価格帯区分を100万円以上は、100万・200万・300万の3区分としました。
1銘柄1売買が300万以上の銘柄は余り無いですし、有っても鞘取の対象外の銘柄です。
単位売買額区分 (2012-01-31新)
単位売買額区分を大略10万単位で括っていますが、この使い方は
例えば、「50万円以下」をクリックすると、銘柄組み合わせを行った時売り買い各々
40万円台の銘柄PAIRが選び出されます。(以下50万円銘柄、50万円PAIRと略称します。)
鞘適格銘柄で、50万円銘柄を選んでいると、当然ながら50万円PAIRのみが抽出されます。
鞘適格銘柄で、20万円銘柄・50万円銘柄を選んでいると、鞘組み合わせで50万円PAIRを指定すると20万円50万円の組合せで50万円PAIRとなる組合せが抽出されます。
具体的には、50万円vs50万円、50万円vs20万円*2、20万円*2vs20万円*2、の3カテゴリーとなります。
鞘取を1取引50万円規模で行う場合は、鞘適格銘柄で、10万円・20万円・30万円・40万円・50万円を指定し、鞘組み合わせで50万円PAIRを指定すると50万円PAIRの最大値が選び出せます。
PAIR数が多過ぎる時は、適宜鞘適格価格帯を指定変更して下さい。
選択条件
サヤ取り講座第2講サヤ適格銘柄と同じです。
相関係数
サヤ銘柄PAIRの2つの銘柄の株価変動の相関度を算出します。
一般的にサヤ銘柄の相関係数は、「70~90%」程度の銘柄組合せが適しているとされています。
相関係数が90%以上では、2銘柄の値動きが近接し過ぎて十分なサヤの開きが出来ません。
相関係数が70%以下では、2銘柄の値動きがバラつき過ぎて適度なサヤが得られないとされています。
相関係数の計算期間は、短期・中期・長期と考えられますが、「サヤ取りMASTER」では、暫定的に期間3ヶ月(65日)としています。
相関係数の計算期間の任意設定は、今後の課題です。
相関係数算出
2012-1-31 訂
相関係数算出コラムにクリックを入れると、相関係数の算出が指定され相関係数範囲として相関係数の上限と下限が指定されます。
2012-1-31 訂
相関係数の上限と下限の標準値は,70~90%と設定しています。
サヤ銘柄組合せの検出結果は、相関係数によりソートされて、相関係数の上限と下限の範囲内の銘柄PAIRが抽出されます。
相関係数考察
相関係数を長期2年・中期1年・短期直近で算出して、0.7が良いとか、0.7~0.9の範囲とか、0.92とか色々説のあるようですが、有意な相関関係の検証では、データ数が増えるほど、有意の相関関係は下がることのようです。
上田太一郎氏(相関係数による投資手法の著者)の簡便法 http://www.orsj.or.jp/~archive/pdf/bul/Vol.42_07_493.pdf では
有意な相関関係は、「Rの2乗>4/(データー数+2) R:相関係数」との事であり、仮計算してみると、
有意な相関関係が有ると認められるのは、
データー数 日足2年480だと | 相関係数 O.09以上 |
データー数 日足1年240だと | 相関係数 O.128以上 |
データー数 日足半年120だと | 相関係数 O.181以上 |
データー数 日足1月 20だと | 相関係数 O.426以上 |
データー数 日足1週 5でやっと | 相関係数 O.756以上 |
となります。
この場合、有意な相関関係とはどの程度の相関を言っているのでしょうか?
直近期間以外の相関を云々しても無意味なのでしょうかね。
以上のことから、暫定的に「鞘取りMASTER」では、計算期間3ヶ月(65日)、相関係数70~90%としています。
参考図書 上昇株らくらく発見法ー買値・売値までズバリ予測 上田太一郎、中西元子、渕上美喜 共著 同友館 2005年3月28日第一版第一刷 Excelでできる上昇株らくらく発見法 上田 太一郎 、石井 敬子 共著 同友館 2001年9月刊
サヤ銘柄組合せの計算過程
理論株価
単位売買額を満たす「株価*単位株数*Unit数」を、単位株数が1000株と仮定した場合の株価を、理論株価として求めます。
例えば単位売買額が「50万円以下」の時、「株価400円」「単位株数100株」の銘柄は必要Unit数が10となり、「株価400円*単位株数100株*Unit数10」を「理論単位株数1000株」で割った「株価4000円」が理論株価となります。
「単位株数1000株」の銘柄の場合でも「株価200円」の場合は、必要Unit数が2となり、「株価200円*単位株数1000株*Unit数2」を「理論単位株数1000株」で割った「株価400円」が理論株価となります。
平均理論株価比
2銘柄の理論株価の平均の比がお互いに1.2倍以内とします。
サヤ取りは、言わば「子犬のワルツ」です。
2銘柄がチャレついて、付かず離れずで株価が変動し、株価が離れた時と付いた(近ずいた)時の株価の差(サヤ)の変動を利益として得るものです。
離れる時と付く時は、ある程度の開きが無いと有意なサヤの変動が発生しませんが、特定期間での平均株価では余り大きな差はないのが良いと考えられます。
どの程度の数値が妥当かは、今後の検討課題ではありますが、「鞘取りMASTER」では、デフォールトを、お互いの銘柄が互いに1.2倍以内としてみました。
理論株価サヤ
株価のサヤは、この理論株価の差として計算されます。
2銘柄の平均理論株価の差を平均理論株価サヤとします。
次項以降のサヤチャート等でも理論株価の差をサヤとして表示されます。
最大サヤ・最小サヤ
サヤ組合せ検出期間の理論株価サヤの絶対値の最大値、及び最大サヤ値・最小サヤ値を求めます。
理論株価最大サヤ差
最大サヤ絶対値と平均理論株価サヤの差を求めます。
理論株価最大サヤ差が150~200の銘柄組合せを選びます。
サヤ変動の最大値が150~200円(単位売買額では15万円~20万円)の理論サヤ変動がある銘柄組合せという意味となります。
売買総額対比基準
サヤ組合せ検出期間の理論株価サヤの最大サヤ値と最小サヤ値の差が、銘柄組み合わせ検出時の2銘柄の理論株価の合計の15%以上ある銘柄組合せを選びます。
サヤ変動の大きさがある程度の基準以上の銘柄組合せを選びます。
パラメーター15%は固定されています。
山谷変動率・山谷数
サヤ適格銘柄選択に準じます。
2銘柄を組み合わせたサヤ変動の大きさと変動回数で選択します。
ある程度の変動のある大きなうねりと言う点でデフォールト値を、1年間で15%以上のサヤ変動が5回(山谷計で5回)以上有る銘柄組合せとします。
最近は、株価の変動が小さくなっているのか、15%では余りサヤ取銘柄PAIRが選出されないようです。
この場合は、山谷変動率を例えば10%とかに少下げて設定してみてください。
サヤ銘柄出力
選出されたサヤ銘柄のPAIRは、「C:¥株式管理¥鞘¥鞘基本.TRY」ファイル又は、「C:¥株式管理¥鞘¥鞘同業種.TRY」ファイルに出力されます。
銘柄出力ファイル形式
- サヤ銘柄コード:数値の小さい銘柄コード(銘柄A)+数値の大きい銘柄コード(銘柄B)として表示されます。
- 銘柄名A
- 銘柄名B
- 銘柄名A単位株数
- 銘柄名B単位株数
- 銘柄Aユニット数
- 銘柄Bユニット数
- 以下仕掛データ値・売買データ値が今後追記されます。
次講座
次講は「任意2銘柄鞘組合せ」です。
****ユーザーご意見*****
- 組み合わせが難しい。拡大をとるか、縮小をとるかで,売り買いが反対になるのが困る。
ここの判断が間違う。損失が出れば間違い、利益が出ればOKという判断で数をこなし、瞬間で売りか、買いかが、本能的に判断できないと、儲けが少し損失が5-6倍という通常の取引に落ちてしまう。さや銘柄と売り買いを名人に教えてもらえば助かります。人が増えれば儲からなくなるが、それまでに技術を磨き、的確な判断が身に着けば何とかなると尾も思っています。 大敗し立ち往生している投資家のひとりです。 -- 相馬 忠 2009-09-22 (火) 07:48:58 - サヤ取講座第7講で、詳しい解説を予定していますが、サヤ取MASTERではいとも簡単明瞭です。
1、「A(銘柄A・BのA)」Keyで銘柄を入れ替えて、サヤの目標方向をチャートの右上へ上昇する方向に設定します。
2、サヤ仕掛け表示の目標線(赤線)はチャートの上部に設定します。
上部にない時は「G(逆転のG)」Keyで目標赤線を上に設定します。
この時青色で表示される銘柄が、(現物)買い銘柄です。
もう一方の緑で表示される銘柄が空売り銘柄です。
「右上へ 上るサヤ穂を 青田買い」と覚えてください。-- サヤ取MASTER 2011-05-23 (月) 10:38:38
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