初稿 2010-02-23 記
第2稿 2011-11-20 訂
最新記述:2017-02-19 (日) 00:00:00訂
サヤ取り講座第2講 サヤ適格銘柄(2011-01-31訂)
サヤ適格銘柄選択
サヤ取り画面メニューの中の「F2サヤ適格銘柄選択」を選びます。
4000銘柄近く有る上場銘柄の中で、各種条件によりサヤ取引に適した銘柄を選び出します。

サヤ銘柄選択画面

2012-01-31訂
サヤ取引に適した銘柄
一般的に、
- 日経平均採用銘柄などの大型株。
- 東京一部上場銘柄
- 出来高・時価総額の大きい銘柄。
- JASDAQなど新興市場銘柄で無い銘柄
- 仕手株・ボロ株で無い銘柄
- 企業の業績が安定している銘柄
黒字が続いていて、業績予想も黒字、EPSが過去・予想とも安定している銘柄が理想的
- 突発的な値動きをしない株価変動の安定した銘柄
- 株価の値上がり値下がりがなだらか/滑らかな銘柄。
- 株価がうねりを描いている銘柄
- ある程度株価変動のある・大きい銘柄
- 売り銘柄は貸借銘柄
等がサヤ取に適した銘柄の条件とされています。
上場市場
サヤ取引の対象となる銘柄は、有る程度大型株で株価変動の極端でない、又仕手株化の起こらない銘柄が適しています。
この事から、サヤ取銘柄は東京市場1部上場の銘柄に限ることが一般的行われています。
東京1部上場及び大阪銘柄は、単独又は両方が指定できます。
注:上場市場の指定には(クリックが入らない時は)コラムを2回クリックして下さい。
大阪銘柄
「大阪銘柄」とは「株式管理」での分類命名ですが、東京大阪両市場へ上場している銘柄で、主たる取引が大阪市場である銘柄です。
任天堂・村田製作所・シマノ・森精機など特徴有る銘柄が含まれており、これらを対象銘柄に加えたい場合にはクリックを入れてください。
日経225
VER080901から、日経225銘柄を加えました。
日経平均算出に利用される225銘柄は、重厚長大・日本の基幹産業としてサヤ取り銘柄として適しています。
日経225銘柄は、VER080901でチャート画面の銘柄リストにも新設し表示可能です。
日経225銘柄は東京1部上場銘柄の中の銘柄です。
日経225銘柄と東京1部上場又は大阪銘柄との同時指定は出来ません。
それ以外の任意の銘柄リスト
それ以外の任意の銘柄リストからも選択できるように改修しました。(110522記 )

2012-01-31訂
信用区分
信用区分は全ての銘柄を貸借銘柄に指定しています。
サヤ取引の信用売り銘柄が信用銘柄又は貸借銘柄であることがサヤ銘柄の前提です。
サヤ仕掛けの機会を逃さない為に売り銘柄・買い銘柄ともに貸借銘柄であることを前提としました。
良い仕掛けチャンスを見つけて、イザ発注しようとしたら、売り銘柄が貸借銘柄では無かったと言うことを避けるためです。
以前に比べると貸借指定の銘柄が増大していることから、対象を売買とも貸借銘柄に限っても十分な該当銘柄数があります。
又、時として、信用売りが停止となる銘柄があります。
実際に売買する場合は、空売り銘柄の発注を先に行って、発注可能である事を確認して下さい。
検索期日
サヤ銘柄適格を検出する年月日です。
検索期日は、「株式管理」が搭載する株価データーの全期間が対象となります。
デホールトの期日は最新株価年月日です。
検索期日を指定しないで実行すると、最新株価データーでの検索が行われ、翌立会い日からの運用が出来ます。
過去株価
過去期日で検索を行う場合は、例えば、2000年1月1日から1年間のサヤ(過去)取引を検討する場合は、1999年12月30日から過去1年間の株価でサヤ適格検証が行われます。
検索期日が市場否立会日の時は、その次の直近の市場立会日が表示されます。(Ver091005-2以降)
25年株価
「株式管理」は25年株価対応なので、「株式管理」の時系列株価取得機能を利用して、YAHOOファイナンス掲載株価全銘柄の1983年からの時系列株価を取得読み込みが出来ます。
全銘柄・全期間の時系列株価を取得するのは、光回線でも可也の時間が掛かります。
この10月10~12日の連休や、11月連休或いは年末年始にでも時間を設けて時系列株価を取得して試してみて下さい。
株価は日足3年毎(1000足)に別ファイルで保持されます。
以前の土曜日隔週半ドン時代は約3年半、完全5日制以後は約4年強の株価が保持されています。
サヤ適格銘柄検索機能では、この過去株価ファイルから、任意の検索期日で、その1年2ヶ月前から1000足の株価データーを取り出してきます。
過去のサヤ取り引きの検証(シュミレーション)では、検索期間1年間、サヤ取引運用仕掛け期間1年、最終仕掛け取引の手仕舞い期間半年~1年として株価データを利用します。
検出期間
サヤ銘柄の検出計算期間は、1年から1年半、或いは半年と色々な考え方がありますが、ここではある程度の時系列ベースでの検出を行うものとして、1年間の固定設定としました。
今後、各種検証データーの蓄積が出来てくれば、必要に応じて期間設定の任意化を考えたいと思います。
余りにパラメーターの自由度が大きいと、何も決められない、何も検証できない事ともなり得るので、ここでは一番、1年間の固定設定としてみました。
銘柄出力
銘柄出力リストを更新して、新たに検出した銘柄をリストに新規出力する機能と、現在の既存出力リストに検出銘柄を追加記録する機能を作って見ました。
多分、新規作成だけで事足りたかも知れません。
単位売買額
単位売買額の考え方は、サヤ銘柄組合せの項で詳述しますが、ある銘柄を買う場合の最小売買金額となります。
単位売買額は、株価(時価)×売買単位銘柄数です。
売買額の指定は、「以下」の金額帯を含みますから、例えば「50万円以下」の時は、「40万円以下」~「10万円以下」の銘柄も選出されます。
以前のサヤ取引では、1000株単位で、同じような株価帯の銘柄の売買が対象とされていました。
売買の単位株数の概念が機能し無くなった現在では、単位売買額をベースに考えます。
同じ売買金額帯での2銘柄のサヤ取り引きについては、単位売買額低位の銘柄については、例えば単位売買額50万円の銘柄に対して単位売買額20万円の銘柄は、2UNIT計40万円として、なるべく似通った売買総額として組み合わせるという考え方を採用しています。
「サヤ取MASTER」では、USERの投資資金量に応じて、単位売買額に応じた銘柄選択が出来ます。
サヤ取引は、どちらかと言うとLowRisk MiddleReturnの売買手法で薄利多売といえます。
この為、資金を一つの銘柄(組合せ)に注ぎ込むのでなく分散投資を行います。
ポートフォリオ理論等で、分散投資のリスク軽減効果は10~12銘柄位に分散するのが良いとされています。
20銘柄以上にも銘柄数を増やしてみてもリスク軽減効果はそれ以上増大しないようです。
よって、例えば、資金が500万円とした場合、10銘柄分散として1取引を50万円見当と考えます。
資金が300万円なら1取引を30万円、資金が200万円なら1取引を20万円と考えますが、単位売買額が小さくなると対象銘柄が減り、サヤ適格銘柄も少なくなることが考えられます。
単位売買額を少し大きくして銘柄分散数を少なくすることも検討課題です。
一度に10銘柄のPAIRを毎日追い続けるのは、負担が大きいかも知れません。
或いは5~6PAIR位が、運用規模として適当な規模かも知れません。
尚、サヤ取引では、現物の買いと信用の売りを両建てで行いますが、単位売買額は1銘柄に付いての金額です。
サヤ取り実行のための所要資金額は、
- 実際のサヤ取引では2銘柄で50×2の100万円とも考えられますし、
- 現物株の実売買の50万円とも考えられますし、
- 信用保証30%を加えた65万円とも
考えられます。
選択条件・山谷変動率・山谷数
サヤ取引に適した銘柄としては、大きなうねりの有る銘柄が良いとされています。
- 株価の値上がり値下がりがなだらか/滑らかな銘柄。
- 株価がうねりを描いている銘柄
で、
- ある程度株価変動のある・大きい銘柄
を条件としましたが、
一般的なサヤ取りでの利益目標値は5~10%を目途とするものと考えられるので、それをCLEARするには少なくとも10%以上の株価変動の小波があることが必要と考えられます。
山谷変動率は、株価の変動点から逆方向に指定%以上逆行した時に株価の山・谷を形成したとして、その山谷の数と山谷基準値を比較します。
山谷数はこの小波が1年間にどれ位あれば、サヤ取りの機会があるか・増えるかと言う観点です。
どの位の変動%・山谷数が良いかは今後の検討課題です。
何れの数値も今後の検証で最適値を求めて行きたいと思います。
選択条件・高安値比
大きなうねりの有る銘柄が良いと言う点で、検証期間1年間での株価の最高値・最安値比がある程度の幅の中に納まる銘柄が好ましいと考えられます。
高安値比が余りに小さいと大きなうねりのある銘柄とは成りません。
高安値比が余りに大きいと価格変動の激しい銘柄でサヤ銘柄には適さないと考えられます。
標準値は、「1.3~2.0」としていますが、どの範囲が妥当なのかは今後の検討課題です。
日経225銘柄が対象の時は、「~2.0」では検出銘柄数が少ないので「~3.0」位が良いようです。
選択条件・1日最小出来高
サヤ取引に適した銘柄として、
- 出来高・時価総額の大きい銘柄。
を上げていますが、デフォールトとして1日最小出来高が1万株以上を基準値としてます。
1日最小出来高がどれ位が良いかは、今後の検討課題です。
選択条件・時価総額 (091009追記)
選択条件に時価総額を追加しました。
サヤ取りに適した銘柄は、時価総額が1000億円~2000億円の大型株が適しているとされます。
サヤ適格銘柄の選択条件を東証1部・単位売買額50万円として抽出して見る約280銘柄ほど有ります。
この抽出銘柄でサヤ銘柄組合せを行ってみると4700組ほどもあります。
これでは余りに多すぎてサヤ取り組みの検討が大変です。
時価総額のデフォールトを1000億円として検出して見ると119銘柄とでました。
この場合のサヤ銘柄組合せは777組となり、何とか検討可能な範囲です。
又、日経225銘柄では、時価総額を検索条件に入れないと(数値を0指定)43銘柄が検出されますが、時価総額1000円では40銘柄が検出されます。
当然ながら日経225銘柄は大型株が中心となっていますね。
選択条件・出来申さず
出来申さずとは、株式市場で売買が少なく、売買が成立しない事を言います。
同じ観点から、出来申さずを0日以下に設定しています。
銘柄の売買の流動性を高める為、株価・売買の成立しない「出来申さず」は、1日たりとも許容しないものとしています。
マッ、それでも十分な銘柄数が検出されてきます。
抽出銘柄出力ファイル
以上の抽出条件でサヤ適格と認定された銘柄は、「株式管理」プログラムのの基本銘柄リストのサヤ銘柄として記録されます。
サヤ銘柄は、「株式管理」のチャート画面の「メニュー」の「銘柄リスト」の中の「サヤ銘柄」で見ることができます。

サヤ銘柄の銘柄リストへの記録は1種類のみなので、サヤ銘柄を抽出した時は、引き続き次項の「サヤ組合せ」を実行してください。
作成された「サヤ組合せ」銘柄リストは、別ファイルとして個別保存されます。
次講座
次講は「鞘銘柄組合せ」です。
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